東日本大震災アーカイブ

共用プールを初公開 貯蔵量は容量の9割強

震災後、初めて公開された使用済み燃料共用プール(代表撮影)

 東京電力は5日、福島第一原発の各号機の使用済み燃料を保管する共用プールを報道各社に東日本大震災後初めて公開した。4号機から取り出す使用済み燃料1533体を、このプールに搬入する予定だ。
 共用プールは4号機のすぐ西側にあり、震災時は地下の電源設備が津波に遭い、冷却機能が失われた。既に復旧しているが、建屋内は黒いケーブルが床や天井のいたるところに張り巡らされている。
 25メートルプールほどの大きさで、水深は11メートル。6377体の燃料がラックに収納され透明な水の底に沈んでいる。
 ただ、このプールの貯蔵量は既に容量の9割強に達している。このため、11月の開始を予定している4号機の燃料取り出しまでに、このプールの使用済み燃料を仮の保管設備に移し、空きスペースをつくる。
 担当者は「準備が順調なら、4月から5月ごろには始めたい」との見通しを示した。

カテゴリー:福島第一原発事故