東日本大震災アーカイブ

汚泥乾燥施設を公開 福島の終末処理場来月1日稼働

地元住民や報道関係者に公開された下水汚泥の乾燥施設

 東京電力福島第一原発事故の影響で、福島市の堀河町終末処理場に放射性物質を含んだ下水汚泥がたまり続けている問題で、環境省が処分場内に建設している汚泥の乾燥施設がほぼ完成し、10日、地元住民や報道関係者に公開された。4月1日に稼働する。
 汚泥を乾燥させて体積を4分の1~5分の1程度に減らせる施設で、平成24年4月から作業を進めてきた。24時間連続運転し、汚泥を約450度で加熱し、水分を除去する。1日約30トンの汚泥処理が可能で、飛散しにくい粒状にしてドラム缶に入れて処分場内の空の水槽で保管する。
 中間貯蔵施設の建設が進まないことなどを理由に処分場内にたまり続けている下水汚泥は2月末現在、約4200トンに達し、現状のままでは平成25年度末までに全ての水槽が埋まる見通しだった。
 この日の住民公開では約30人が来場し、説明を受けながら施設を見学した。

カテゴリー:福島第一原発事故