東日本大震災アーカイブ

9日から事前調査 中間貯蔵施設で環境副大臣 楢葉町長に協力要請

 楢葉町が中間貯蔵施設の代替施設となる保管庫(仮称)整備などを条件に現地調査を受け入れたことで環境省は9日から現地踏査や文献を基にした事前調査に着手する。井上信治環境副大臣が8日、いわき市の町いわき出張所で松本幸英町長と会談し協力を求めた。 
 会談は冒頭のみ公開した。終了後、井上副大臣は報道陣に対して、数週間かけて町内全域の複数地区を対象に事前調査を行い大型連休までに結果をまとめ、その後、町民に説明する場を設ける考えを示した。その上で町民の理解を得て地盤などを調べるボーリングなどの調査に着手する。 
 石原伸晃環境相が6日にボーリング調査を大型連休前後に着手する発言をしたことに対し、井上副大臣は「大型連休前のボーリングは(現実的に)難しい」と語った。 
 町は先月26日に現地調査の受け入れを決めた。その条件として保管庫を基本的に町内から出た廃棄物対象とし、1キロ当たり10万ベクレル超は搬入しないとした。井上副大臣は「構造や安全性、候補地の選定などは中間貯蔵施設と同じ」と語り、保管庫の考えに一定の理解を示した。また「楢葉町と大熊町で(事前調査を)始め、その後、双葉町に入りたい」とした。 
 松本町長は「事前調査イコール施設設置ではない。町民への説明は欠かせない」と強調した。

カテゴリー:福島第一原発事故