東日本大震災アーカイブ

「ふくしま除染隊」発足 郡山、住民の手で故郷再生へ

市民の手で除染を行い、後世に住みよい環境を残すことを誓った設立総会

 郡山市を中心とした50代から70代の会社員や経営者らでつくるNPO法人「ふくしま除染隊」の設立総会は8日、郡山市の清陵山倶楽部で開かれた。
 会員は約30人。東京電力福島第一原発事故により放射性物質の影響が色濃く残る故郷の再生を目指す。行政だけではなく、住民自らの手で除染活動を手助けし、後世に住みよい環境を残そうと立ち上げた。
 総会で(1)住民の要望に応じて汚染土壌を減容化する装置を使用した除染(2)住民の自宅敷地内の詳細な放射線量マップの作成(3)医療や農業など各分野の放射線に関する小冊子の作成-を活動項目に掲げた。冒頭で古川雄一理事長があいさつし、市原子力対策直轄室の本田文男次長が祝辞を述べた。
 ふくしま除染隊は現在、汚染土壌を減容化する装置の実用化に向けて試運転を重ねている。土を水と混ぜて攪拌(かくはん)し、放射性物質が付着している土のみを分離する仕組みで、10月の完成を目指している。


カテゴリー:福島第一原発事故