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第一原発5、6号機で廃炉研究 東電が検討 解体せず転用

 東京電力は20日、安倍晋三首相から廃炉を要請された福島第一原発5、6号機について、解体せずに1~4号機の廃炉のための実験などを行う研究開発施設に転用する方向で検討に入った。関係者が明らかにした。茂木敏充経済産業相は同日の閣議後の会見で、5、6号機の廃炉に東電が応じた場合、作業訓練施設として利用するなどの活用策を検討する考えを示していた。
 東電は、5、6号機を1~4号機の廃炉作業を支援する施設と位置付けることで、事故対応に集中する体制を築くのが狙い。
 また転用により発電施設ではなくなることから、東電は5、6号機は「廃炉」との立場を取ることができ、首相の廃炉要請とも整合性が取れるとみている。解体するより費用を抑える狙いもある。
 ただ当面は設備がそのまま残ることになるため、これまで廃炉を求めてきた地元から、不完全として反発が起こる可能性もある。
 研究開発施設への転用は、年末にも見直す予定の総合特別事業計画に盛り込む。廃炉費用を分割計上できる新たな会計規則が適用されるのを待って、10月以降に決定する。
 1~4号機は事故後の原子炉格納容器の状態も明らかになっておらず、溶け落ちた燃料の取り出しなど技術的に未解決の問題も多い。5、6号機を使って、損傷部分の特定や補修技術の訓練を行うほか、燃料を取り出すための技術開発などに活用したい考えだ。
 5、6号機を解体した場合、人員確保などの面で1~4号機の作業に支障が出る恐れがあり、転用でこうした事態も回避する。
 政府は原子炉格納容器を模した実寸大模型で廃炉作業の実証実験を行う研究開発拠点施設「モックアップ施設」を楢葉町に建設し、平成26年度末の運用開始を目指している。5、6号機での作業訓練も可能になると、実寸大施設での訓練・実験の機会が増え、技術的に難しい溶融燃料取り出しの精度の向上が期待される。

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