東日本大震災アーカイブ

東電側は争う姿勢 福島原発避難者訴訟

 東京電力福島第一原発事故により避難した双葉郡の住民らでつくる「福島原発避難者訴訟原告団」の39人が、東電に賠償金約19億4千万円を求めた損害賠償訴訟の第1回口頭弁論は2日、地裁いわき支部(杉浦正樹裁判長)で開かれた。東電側は争う姿勢を示した。次回は11月27日午後2時から。
 東電側は「想定を超えた巨大地震と津波だったため対策を怠ったとは言えず、原子力損害賠償法(原賠法)に基づく賠償に応じている」と主張。低線量被ばくの影響は小さいなどとした。
 原告団の早川篤雄団長(73)、金井直子事務局長(48)ら5人が意見陳述した。早川団長は「古里は消滅したという思いだ。文字通りの復興がなされるまで賠償してほしい」と求めた。
 原告側は1人につき避難生活1カ月当たり50万円、古里を失ったことに対する慰謝料2千万円などを要求。7月17日、地裁いわき支部に提訴した第2次原告団178人と併せて審理するよう同支部に求めている。

カテゴリー:福島第一原発事故