いわき市小名浜の小名浜漁港に21日早朝、カツオが初水揚げされ、港は活気に包まれた。
県旋網(まきあみ)漁協の「第1寿和丸」(250トン、欠畑喜代治船長)が、20日午前に千葉県銚子市の犬吠埼南東約320キロ沖の海域で漁獲した約10トンを運び込んだ。重さ2.5キロ前後の中型サイズが中心で、昨年より5日遅い初水揚げとなった。
カツオは漁船から魚市場に運び込まれ、大きさごとに選別された。同船の大向実漁労長(57)は「捕れたカツオは脂の乗りが良い」と話し、入札では1キロ当たり735円から436円の比較的高値で取引された。
いわき明星大などで放射性物質検査を行い、放射性セシウムは検出下限値未満だったため、同日から県内のスーパーなどで販売された。
第1寿和丸を所有する酢屋商店の野崎太取締役(31)は「地元に水揚げできてほっとしている。カツオの型も初回としては上々。安心して食べてもらいたい」と話した。カツオ漁は6月から7月にかけて最盛期を迎える。
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