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楢葉町は来春以降に帰町 避難指示解除へ国と協議

会見で平成27年春以降の住民帰町を目指す考えを示す松本町長

 東京電力福島第一原発事故に伴い全町民が避難している楢葉町の松本幸英町長は29日、避難指示解除を意味する住民帰還について、平成27年春以降を目指すことを表明した。解除へ向けた国との協議を始める。全町避難が続く双葉郡内の旧警戒区域で帰還の見通しを示した町村は初めて。6月1日に帰町準備室を新設して環境整備を急ぎ、具体的な帰町時期を最終判断する。

■課題解決へ「準備室」1日新設
 いわき市の町いわき出張所谷川瀬分室で記者会見した松本町長は、住民帰還時期を27年春以降と判断した理由として生活基盤の整備の進捗(しんちょく)や、避難生活長期化への懸念を挙げた。
 生活基盤では住宅除染がほぼ終わり、道路、電気、ガスなどが津波被災地を除いて復旧した。商業施設など生活関連サービスの確保も一定程度進展していると説明し、「帰町に最低限必要となる環境はおおむね整いつつある」と評価した。
 また、避難生活の長期化により、地域の文化やコミュニティーの崩壊、自宅の荒廃などが一層進むとし、「避難生活のさらなる長期化は望ましくない」との認識を示した。
 ただ、子育て環境の整備や住宅の再建・確保対策などが不十分で、福島第一原発の安全確保、医療・介護・福祉、教育環境などを含めた課題の解決が帰町の前提条件になると強調。おおむね達成した段階で、町議会や町民の意見を聞き、帰町時期をあらためて判断するとした。
 松本町長は「すぐにでも古里に戻りたいと願う町民、事情があって当面戻れない町民、全ての町民の思いをしっかりと受け止め、必ず復興を実現できるよう全力で取り組む」と述べた。

■7499人が避難
 楢葉町の5月27日現在の人口は7499人。役場機能があるいわき市には、5772人が避難しており、県内避難者6462人の89.3%を占める。県外には1037人が避難している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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