富岡町行政区長会は3日、郡山市の町役場郡山事務所で開かれ、環境省が、町内の管理型処分場「フクシマエコテッククリーンセンター」で1キロ当たり10万ベクレル以下の廃棄物を最終処分する計画案を説明した。区長からは、風評被害や安全性を懸念する意見が出された。
町の主催で、町内27行政区から区長らが出席した。環境省の梶原成元大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長らが計画している処分方法、安全対策などを説明した。
区長からは「町の玄関口に位置する場所で最終処分すれば、子どもたちが戻らなくなり、復興の足かせになる」「町に帰還してコメを作ろうとしているが、風評で売れなくなる」「町内で比較的放射線量が低い地域なのに、どうして選んだのか」などと懸念や疑問の声が上がった。
環境省の担当者は「廃棄物を埋め立てても処分場周辺の空間放射線量が上がることはない。国が責任を持って管理する」と理解を求めた。宮本皓一町長は「町民の声を丁寧にすくい上げ、町としての判断材料としたい」との姿勢を示した。
(カテゴリー:福島第一原発事故)