東京電力福島第一原発事故に伴う1キロ当たり10万ベクレル以下の廃棄物を、富岡町の民間管理型処分場「フクシマエコテッククリーンセンター」で埋め立て処分する政府の計画に関する住民説明会は15日、郡山市の奥羽大、いわき市のいわき明星大でそれぞれ開かれた。全6回の日程を終了した。
2会場に富岡町民計約180人が参加。環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部・指定廃棄物対策チームの是沢裕二室長らが計画案の処分方法や安全対策などを説明した。
これまでの説明会と同様、最終日も町民からは安全性や最終処分による帰還への悪影響などを懸念する意見が相次いだ。一方、「受け入れなければ前に進まない」と理解を示す声もあった。
是沢室長は取材に対して「意見を一つ一つ踏まえ、県や町と相談したい」と述べた。政府による地元の地域振興策については「必要だとは考えているが、議論する段階ではない」との考えを示した。
■宮本町長「問題点国に投げ掛ける」
全日程に出席した宮本皓一町長は15日の住民説明会終了後、「説明会で寄せられた町民の意見、要望を基に国に問題点を投げ掛ける。その回答を踏まえ、今後の対応を町議会と全員協議会で一緒に検討したい」と語った。
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