東日本大震災

「福島第一原発事故」アーカイブ

  • Check

中間貯蔵受け入れ最終調整 知事、訪欧中止し判断へ

 東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設受け入れをめぐる政府と県、建設候補地のある大熊、双葉両町の調整が大詰めを迎えた。佐藤雄平知事は22日、中間貯蔵施設の協議に専念するため、今月末から予定していた欧州訪問を取りやめた。大熊、双葉両町議会は26日、それぞれ全員協議会を開き、建設受け入れの是非を議論する。

■大熊、双葉町議会26日全員協

 佐藤知事は22日、視察先の川内村で記者団に、「(欧州には)代理が行く。最大の課題である中間貯蔵施設の問題に専念するためだ」と語った。村田文雄副知事が代理を務める。
 佐藤知事は31日から9月6日までの日程でドイツ、スイス、イギリスを訪れ、医療機器関連産業の連携協定締結式などに出席する予定だった。
 県によると、中間貯蔵施設の詰めの協議と欧州訪問の時期が重なる可能性が出てきたため、受け入れの判断を迫られる佐藤知事は外遊を見合わせた。県幹部は「政府の体制が変わると、積み重ねてきた議論が逆戻りする恐れがある」として、内閣改造が予定される9月3日までの協議終了を視野に入れている。
 ただ、大熊、双葉両町は議会の意向も踏まえて、建設を受け入れるかどうかを判断する予定。議会内からは慎重な対応を求める意見も出ており、今後の展開は不透明だ。
 26日の大熊町議会の全員協議会は会津若松市の町役場会津若松出張所、双葉町議会の全員協議会はいわき市の町役場いわき事務所でそれぞれ開かれる。政府の担当者から新たな交付金を使った地域振興策などについて説明を受け、質疑する。
 27日は両町の行政区長会に対する説明会も開き、政府側が施設建設に理解を求める。
 佐藤知事は「中間貯蔵施設の協議に専念したい」として、任期満了に伴い10月9日告示、同26日投票で行われる知事選に向けた態度を明らかにしていない。協議に区切りがつけば、佐藤知事が態度を表明し、知事選に向けた動きが一気に加速するとみられる。

■用地買収差額県が負担検討

 中間貯蔵施設の建設候補地の補償で、県は政府の算定額と地権者の要望する買い取り額の差額を負担できないか検討に入った。
 政府は建設候補地の土地の補償について「5~10年後に使用が再開できる土地」と想定し価格を算定する方針を示しており、原発事故前の8~9割程度となる見通し。
 一方、地権者からは事故前の価格で買い取るよう求める声が出ている。県は事故前価格と政府の補償額の差額負担について検討しているが、財源確保などが課題となっている。週明けにも両町に方針を提示する方向で調整している。

カテゴリー:福島第一原発事故

「福島第一原発事故」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧