東京電力福島第一原発3号機の原子炉格納容器に計測器付きカメラを投入した調査で、内部の放射線量は最大で毎時約1シーベルトを計測した。全身に1時間浴びると嘔吐(おうと)などの症状が現れる極めて高い数値で、廃炉作業の難しさがあらためて浮き彫りとなった。東電が20日、発表した。
格納容器内部の温度は26~27度、水温は33~35度。東電は「安定して保たれている状態。想定していた数値」としている。
水面付近と水中で撮影したカメラの画像を確認した結果、格納容器内の構造部と壁面に目立った損傷は見つからなかった。
1号機格納容器内では今年4月、ロボット調査を実施した。最大で毎時約9・7シーベルトを計測。2号機では8月にロボット調査を予定していたが、放射線対策など作業環境の整備に手間取り、実施は年明け以降にずれ込む可能性が出ている。
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