福島大と福島医大の東京シンポジウム「ほんとの空が戻る日まで-福島の復興と地方創生」は8日、東京都千代田区の一橋大で開かれた。衆院議員の小泉進次郎氏とコピーライターの糸井重里氏、福島大うつくしまふくしま未来支援センター特任研究員の開沼博氏による鼎談(ていだん)では、小泉氏が「人生を懸けて(東京電力福島第一原発の)廃炉まで取り組む」と決意を語った。
東日本大震災後、福島大が県外で復興シンポジウムを開くのは4回目で、福島医大との合同開催は初めて。約300人が来場した。
鼎談で小泉氏は、広野町のふたば未来学園高の開校を振り返り、「(双葉郡の)教育に携わったというのは一過性のつながりだけでは済まない。廃炉まで50年かかるとしても自分の人生を懸けて取り組む」と述べた。
さらに「福島大は東北の大学で唯一農学部がない。党農林部会長として力を尽くせるところだ」と述べ、福島大の農学部新設に意欲を示した。
糸井氏は福島第一原発の廃炉は世界の最先端の取り組みだと強調し、「福島は廃炉研究の中心地になる。ぜひ若い学生に働いてほしい」と呼び掛けた。
福島大うつくしまふくしま未来支援センターの中田スウラ・センター長による活動報告や、本県の復興をテーマにしたパネルディスカッションもあった。
会場では、福島大の学生が福島市で収穫した新米も販売され、来場者の人気を集めた。
(カテゴリー:福島第一原発事故)