富岡町の指定廃棄物最終処分場計画をめぐり、16日に丸川珠代環境相が内堀雅雄知事らに説明した安全対策には、新たな搬入路となる町道の整備や地元の立ち入り調査の権限など具体案が含まれた。
処分場に対する周辺住民の不安を解消するため、埋立地内部をモルタルで被覆し、雨水の浸透を防ぐ。さらに空間線量や処分場下流の水質などのモニタリングの継続的な実施と結果の公開を盛り込んだ。情報公開の拠点施設も新たに設置するとした。
環境省と県、富岡、楢葉両町との間で締結する安全確保協定に基づき、県と両町が立ち入り調査や状況確認ができるとした他、必要に応じて搬入停止などの措置を環境省に求める権限も付与する。
指定廃棄物の処分場への運搬については、周辺住民への影響を緩和するため、6号国道から処分場への搬入路として新たな町道を整備する方針を示した。
同省の対応を受け、宮本皓一富岡町長は「安全安心について大変前向きな回答をもらった。国には町議会の理解を得るように丁寧に説明してほしい」とした。松本幸英楢葉町長は「安全対策などは一定の評価をしたい。政府は町民への説明責任をしっかり果たすべき」と求めた。
(カテゴリー:福島第一原発事故)