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国負担で各種施設整備 富岡の指定廃棄物処分計画 環境相 地域振興策示す

 東京電力福島第一原発事故に伴う指定廃棄物を富岡町の民間管理型処分場に埋め立てる環境省の計画をめぐり、丸川珠代環境相は16日、福島市で内堀雅雄知事らと会談し、複合商業施設や工業団地、健康増進施設の整備に対する財政支援など具体的な地域振興策を示した。

 富岡町の宮本皓一町長、搬入路がある楢葉町の松本幸英町長が同席した。丸川環境相は「富岡、楢葉両町が求める地域振興策について国として全力で支援する」と述べ、両町が計画する各種施設整備などに福島再生加速化交付金を活用する形で国が財政負担する考えを明らかにした。具体的な安全対策も示し、あらためて受け入れに理解を求めた。
 環境省が回答した両町の具体的な地域振興策などは【表】の通り。

【環境省が示した地域振興策、施設の安全対策などの回答】

■地域振興策
〈富岡町〉
・複合商業施設整備
・JR富岡駅前のオフィス、ホテルの立地支援
・花と緑を通じた交流の場整備
・工業団地の拡充・造成
・企業誘致
〈楢葉町〉
・JR竜田駅の駅舎整備
・コンパクトタウンの生活拠点整備
・健康増進施設整備
・特産品を活用した地域活性化
■施設の安全対策
・処分場周辺の空間線量率などのモニタリングと結果の公表
・セメント混合土による最終覆土の強化
・埋め立て地内部への雨水浸透の抑制
・立ち入り調査、搬入停止措置などを盛り込んだ安全協定の締結
・楢葉町で新たに搬入路としての町道を整備
・情報公開の拠点整備
■自由度の高い交付金
・県に協力を依頼し、適切に対応

 富岡町では、複合商業施設の整備、JR富岡駅前のオフィスやホテルの立地などを支援する。花と緑を通じて住民が交流する場の創出、工業団地の造成、企業誘致などにも対応する。
 楢葉町については、JR竜田駅の線路にまたがる駅舎建設、コンパクトタウン内の生活拠点整備、町民の健康増進に寄与する施設の建設、特産品を使った地域活性化策などに福島再生加速化交付金を充てる考えだ。
 内堀知事は「地域振興策の具体化について、地元の意向を踏まえた真摯(しんし)な対応と受け止める」と評価。会談後、宮本町長も「われわれの要望を支援する力強い言葉をもらった」と話した。松本町長は「しっかり精査したい」と述べた。
 一方、丸川氏は、国が創設するとしていた自由度の高い交付金について「県に協力をお願いしたい」と説明。地域振興策に福島再生加速化交付金を最大限活用する代わりに、現段階で使途が定まっていない自由度の高い交付金は県が創設するよう要請した。財源は未定だが、県費の投入も想定されるもようだ。
 内堀知事は会談で、「県、両町の(地域振興策の)申し入れ内容に対してしっかりと対応してもらえると確認できれば、県としても、両町が主体的に広範囲のニーズに対応できるような交付金の措置を検討したい」と述べた。
 内堀知事と宮本、松本両町長は提示された地域振興策、安全対策への即時回答を保留し、内容を精査するとした。同省は今後、両町議会に今回の回答内容を説明する。

カテゴリー:福島第一原発事故

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