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県主体で設置、運営 アーカイブ拠点施設

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の記録や教訓を後世に伝えるアーカイブ(記録庫)拠点施設を巡り、県は県主体で設置、運営する方針を固めた。県や市町村、大学、民間企業などでつくる財団法人による運営を視野に基本構想の策定に着手した。県は国による整備・運営を求めていたが、平成32年の東京五輪を見据え、方針転換した。建設費や運営費の財源確保が課題で、県は国に支援を求める。

■国に財政支援求める
 アーカイブ拠点施設は「ふるさとふくしま再生の歴史と未来館」(仮称)。浜通りを廃炉やロボット開発などの拠点とする福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の国際産学連携拠点の一つに位置付けられ、双葉、浪江両町にまたがる復興祈念公園への併設が検討されている。東京五輪で訪れる国内外からの訪問客に県内の復興状況を直接見てもらうとともに正しい情報を発信し、風評払拭(ふっしょく)につなげる狙いがある。
 県はこれまで、原子力政策を進めてきた国の負担で整備するよう求めてきた。一方、国は「過去の災害で国が整備した前例はない」との立場を続け、調整が難航していた。ただ、施設の建設工事は完成まで2年近くかかる。東京五輪に間に合わせるには30年度に着工する必要があり、県主体による事業着手に踏み切った。
 財源確保の見通しは不透明だ。県は28年度の一般会計当初予算に基本構想策定などの費用約2700万円を計上した。
 経済産業省は29年度以降の設計費や完成後の運営費について態度を明確にしていない。同省福島産業復興推進室の担当者は「(国の支援について)現時点では何も決まっていない。県が基本構想をまとめてから検討する」としている。
 全国ではアーカイブ施設整備で国による財政支援が行われた例もある。神戸市の阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」は、建設費約120億円のうち約90億円を兵庫県、約30億円を国が負担した。年間運営費約7億3千万円のうち、約3分の1の2億5千万円を国が補助している。

カテゴリー:福島第一原発事故

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