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災害公営住宅にCLT 県、普及目指し費用補助も

 県は林業再生の柱として普及を目指すCLT(直交集成板)工法を災害公営住宅整備に導入し、県内に広める足掛かりとする。福島市といわき市に建てる共同住宅計4棟111戸で施工する。買い取り方式とするいわき市の共同住宅2棟57戸については、建築業者がCLT工法を採用する場合、従来の手法に比べて費用が増える分を補助する。他の県有施設にも活用し、市町村に建築ノウハウを伝える。
 県がCLT工法を導入するのは福島市北沢又の2棟60戸といわき市下湯長谷の2棟51戸で、いずれも3階建て。平成29年度末までに整備する全4890戸のうち、県自ら施工する分で設計を始めていない全ての共同住宅を対象とした。CLTは通常の木材と比べ強度があるため、戸建てよりも共同住宅型の方が特性を生かしやすいという。
 県産材を活用するが、県内には今のところCLTの製造工場が整備されていないため県外の業者に製造を発注する方針。来月中に設計に入り、被災者の入居希望の動向を見極めながら着工時期を決める。
 買い取り方式となるいわき市下湯長谷の2棟57戸は、県が来月上旬に施工業者と設計案を募る。業者がCLT工法を採用する場合、国の補助事業を活用し1戸当たり163万円まで補助する。
 CLTは強度のほか工期が短いといった利点がある一方、コンクリートなどの建材と比べて価格が高い。県はCLT工法を先駆的に取り入れ、建設費を抑える手法を検証する。その上で今後、県有施設を建て替える際に導入を検討する。市町村にも検証成果を示し、公共施設などへの活用を促す方針だ。
 県はCLTの生産、普及を東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの林業再生の柱に位置付け、浪江町に製造工場を建設する方向で調整している。32(2020)年の東京五輪・パラリンピック選手村の宿舎などへの活用を視野に製造・流通体制を確立させる考えで、実現には県内での普及促進が必要と判断した。
 県建築住宅課は「災害公営住宅への導入を契機に、県内外でCLTの需要が拡大するよう期待したい」としている。

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