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県民健康調査 受診率向上へ対策 ネット活用、機器設置費補助

 東日本大震災、東京電力福島第一原発事故に伴う県民健康調査で、県と福島医大は課題となっている受診率や調査回答率の向上への対策に取り組む。今年度はインターネットを活用した調査や甲状腺検査の機器の設置費用の補助などを始める。
 インターネットを活用した健康の把握は妊娠、出産した女性らを対象にした「妊産婦に関する調査」で今年度から初めて導入する。これまで郵送していた調査票に加え、専用のホームページを設ける。妊娠後の健康の状態やストレス、避難後の生活状況などを自宅などでも回答できるようにし、負担を減らす。
 甲状腺がんなどを調べる超音波検査機器の整備補助は県内の医療機関を対象に行う。600万円を上限に費用を最大で3分の2まで支援する。県外に転出した対象者向けには要望があった地域で検査を受けられる体制をつくるため、地元の医療機関などへの協力を要請する。血液検査などで体の状態を細かく調べる「健康診査」については事業所の定期診断など既存の健診と組み合わせるなどして何度も受診せずに済む仕組みの拡充を検討する。
 県民健康調査では県民の健康状態を把握するため、「甲状腺検査」、「健康診査」、「こころの健康度・生活習慣に関する調査」、「妊産婦に関する調査」の4項目で詳細調査をしている。
 対象者の県外への転出などにより、詳細調査の受診率は毎年低下している。健康診査(15歳以下)は平成23年度は64・5%だったが、27年度は30・1%(速報値)と半減した。甲状腺検査も23年度は87・5%だったが、27年度は67・7%(同)となった。
 福島医大の神谷研二放射線医学県民健康管理センター長は「避難生活の長期化などで県民の身体的、精神的負担が増えている」と指摘。「病気の早期発見だけでなく、効果的な予防につなげるため、受診機会を増やさなくてはいけない」としている。

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