双葉町の「標葉(しねは)せんだん太鼓保存会」のメンバー5人が石川県で開かれた第13回日本太鼓シニアコンクールで準優勝に当たる準名人に輝いた。同コンクールでの県内の団体の入賞は初めて。
コンクールは今月4日、日本太鼓財団、北国新聞社などが主催し、石川県七尾市で開かれた。全国の60歳以上の個人、団体35チームが出演し、バチさばきの技術や演奏の元気さなどを競った。保存会は会長の横山久勝さん(62)=県太鼓連盟副会長=ら5人で出場。横山さんが相馬野馬追をイメージして作曲した「夏」を演奏し、審査員から高い評価を受けた。
保存会は平成4年に発足した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生後、会員が県内外に避難して散り散りとなり、現在はメンバーの一人が住むいわき市の南台仮設住宅集会所などで練習を重ねている。
横山さんは「双葉町の伝統と文化の火を消すまいと頑張ってきた。入賞を励みに今後も精いっぱい太鼓を打っていきたい」と力強く語った。
(カテゴリー:福島第一原発事故)