東日本大震災アーカイブ

仮設で歌声披露 山木屋中全校生徒

仮設住宅の入居者に感謝を込めた合唱を披露する生徒

 東京電力福島第一原発事故に伴い川俣町の川俣中で学校生活を送る同町の山木屋中の生徒は2日、避難区域の山木屋地区の住民が暮らす町内の農村広場仮設住宅で合唱を披露した。
 31日に同地区の避難指示が解除されるのを前に、避難先での学習を支えてくれた地域住民に感謝しようと、2年ぶりに全校生徒で訪れた。入居者約20人を前に、練習を重ねた校歌、「旅立ちの日に」「大切なもの」「新しい旅立ち」の4曲を響かせた。
 前生徒会長の安部匠さん(3年)は「声を掛けて励ましてくれた皆さんに恩返しをしたかった」と思いを語った。
 仮設住宅自治会長の広野太さんは「自治会は今月で解散するので生徒との交流は最後になる。歌を聞いて元気になれた」と笑顔を見せていた。
 山木屋小と山木屋中を統合した小中一貫校は平成30年4月、増改築した山木屋小校舎で開校する予定。

カテゴリー:福島第一原発事故