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医療・福祉復興へ光 休校の公立双葉准看護学院 6年ぶりの入学式

入学式で誓いの言葉を述べる藤田さん

 東京電力福島第一原発事故で休校していた双葉町の公立双葉准看護学院の開校式と入学式は10日、南相馬市原町区に建設した仮校舎と、近接する県立テクノアカデミー浜で行われた。新入生26人と、看護師不足が課題となっている相双地方の関係者が6年ぶりの再開を喜んだ。
 開校式で、設置者の双葉地方広域市町村圏組合管理者の松本幸英楢葉町長が「医療、福祉分野の復興に貢献する人材へと成長し、相双地方における未来の希望の光となってほしい」と告辞を述べた。
 入学式では新入生一人一人が呼名され、堀川章仁学院長が入学を許可し「あなたたちの先輩は震災直後に転校を余儀なくされた。逆境をものともせず勉学に励んだ先輩同様、頑張ってほしい」と期待を寄せた。
 学生を代表し、藤田久美子さん(43)=南相馬市鹿島区=が誓いの言葉を述べた。
 26人は2年間、学院の准看護学科で学び、市立総合病院などで実習する。卒業後、准看護師試験受験資格を得る。

■7年越しの夢かなう 新入生代表藤田さん

 新入生代表の誓いの言葉を述べた藤田久美子さんは6年前、公立双葉准看護学院を受験し合格した。入学目前に東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が起きた。3人の子育てを優先し、他校に転入しての進学を断念した。「ずっと夢を持っていてよかった」。7年越しの思いが結実し、笑みがこぼれた。
 震災前は地元の製造業のパート従業員だった。被災しても医療の道を志す気持ちは忘れなかった。平成25年5月から市内の病院に看護助手として勤務した。学院が再開すると知り、末っ子の次男(10)らの子育てと仕事を両立させ、再度の受験で合格した。
 准看護師になれば、点滴や注射といった医療行為ができるようになる。誓いの言葉では「入り口に立った私たちを温かく、厳しく指導してください」と決意をにじませた。「待った6年間は無駄ではなかった。相双地方の医療に貢献できるよう、勉学に励みたい」と意気込んだ。

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