帰還困難区域を除き4月1日に避難指示が解除された富岡町の下郡山地区で12日、地元農家でつくる「ふるさと生産組合」が避難指示解除後、初めての田植えを行った。
同組合は平成25年に試験栽培を実施し、26年から実証栽培を行っている。今年も実証栽培を行い、天のつぶ260アール、コシヒカリ120アール、もち米こがねもち30アールの合わせて410アールに作付けする。
組合員や町職員、ボランティアら約30人が参加した。この日は天のつぶを作付けし、組合員が2台の田植機に乗り、青々と成長した苗を植えていった。
渡辺康男組合長(66)は「震災後、5年目のコメ作りとなった。良質で収量が多くなるよう組合員一同頑張りたい」と語った。宮本皓一町長は「避難指示解除後初の田植えは、町の復興を象徴するようでとてもうれしい」と述べた。
町によると町内では今年、ふるさと生産組合に加え、3人の農家が実証栽培を行う。
(カテゴリー:福島第一原発事故)