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【震災から7年】環境省福島地方環境事務所長兼中間貯蔵施設等整備事務所長 土居健太郎氏に聞く


 中間貯蔵施設が稼働し、県内各地に仮置きされている除染廃棄物の搬入が本格化する。環境省福島地方環境事務所長兼中間貯蔵施設等整備事務所長の土居健太郎氏(52)に施設の整備状況や今後の見通しなどを聞いた。

 −除染土の中間貯蔵が2017年10月に始まった。

 「われわれの準備が整わず、用地交渉で待たせてしまったために貯蔵開始までにかなりの時間がかかってしまったというのが正直なところ。事故などを起こさないよう、着実に進めなければならない」

 −用地交渉が進み、地権者の半数以上が契約した。

 「中間貯蔵に対する地権者の理解と協力のたまものだ。広い土地を持っている地権者が農地や宅地を貸している場合、交渉すべき関係者が多くなるが、徐々に理解を得られるようになってきた。こうしたことが契約者が増えてきた要因と考えている」

 −中間貯蔵施設の整備状況を教えてほしい。

 「土壌貯蔵施設は大熊工区、双葉工区で一カ所ずつ稼働し、今後は大熊であと三カ所、双葉であと二カ所設ける。双葉工区には、仮設焼却施設と仮設灰処理施設を併設した減容化施設を新たに整備する。双葉町などの除染や家屋解体で発生した廃棄物、南相馬市や浪江町などにある仮設焼却炉で発生した焼却灰をさらに溶かして減容化できるようになる。2020年3月の稼働を目指す」

 −除染廃棄物の搬入が本格化すると、輸送路や施設の安全管理が重要になる。

 「2018年度は31市町村から約180万立方メートルを運び込む計画で、輸送車両は前年度の約3・4倍に当たる1日当たり平均約1200往復となる見込みだ。常磐自動車道などの渋滞が懸念されているが、ネクスコ東日本などと緊密に連携しながら交通量の多い時間帯を避けて輸送するなど対策を強化する。仮置き場をいち早く解消したいが、事故が起きれば搬入工程が遅れる。小さなミスに対しても厳しく指導していく」

 −今後、帰還困難区域で特定復興再生拠点の整備が本格化する。

 「政府の拠点認定から約5年で住民が帰還できるようにするにはスピード感が重要になる。除染と家屋解体、インフラ復旧を一体で施工するという新しいチャレンジに全力を挙げたい」

 どい・けんたろう 札幌市出身。北海道大大学院衛生工学修士課程修了。1990(平成2)年に厚生省(現厚生労働省)入省。環境省低炭素社会推進室長、同省地球温暖化対策課長などを歴任。2015年10月から現職。52歳。

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