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デブリ把握へ3次元画像化 東工大と東電超音波計測器で実験

 福島第一原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の詳しい形状と分布の把握に向け、東工大と東京電力の共同研究チームは超音波計測器による3次元画像化に成功した。東電はこれまで、1~3号機のデブリについて宇宙線の一種「ミュー粒子」で分布状況を調べてきた。研究チームによると、超音波測定器は、物質の凹凸などの形状をミュー粒子よりもはっきり判別でき、デブリの詳細な実態把握が可能になるという。
 26日に大阪府の大阪大で開幕した日本原子力学会春の大会で発表した。
 実験では計測器2台を移動させながら、デブリに見立てた砕石(約90ミリ四方)に超音波を照射した。超音波が跳ね返ってくるまでの時間などを分析して砕石の凹凸や大きさを判断し、3次元画像として表示した。パイプなどの先端に計測器を取り付け、圧力容器、格納容器内に挿入して調査する手法を想定している。
 東電の解析によると、2号機格納容器内の空間放射線量は最大で毎時約80シーベルトに上る。高線量下でのカメラ調査は画像にノイズが発生するなど、機器の耐性が課題となっていた。研究チームによると、センサーは耐放射線性が高く、毎時約650シーベルト、積算1万シーベルトの環境下でも通常通り作動したという。今後は精度を高め、原子炉内での測定に活用したい考えだ。
 第一原発の2号機でデブリ、3号機でデブリとみられる堆積物が確認されている。ともに格納容器の下部付近で発見された。ただ、現状では広範囲に存在する核燃料の一部を捉えたにすぎない上、上部の圧力容器や制御棒周辺の状況は判然としていない。研究チームはカメラと超音波を併用した調査で、より詳しい状態把握を目指すとしている。

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