16日夜の地震の影響は、福島県内の広い範囲に及んだ。
震度6強に見舞われた国見町。ブロック塀の一部が崩れた吉田清さん(64)は「立っていられないほど強い揺れだった」と声を震わせた。震度6弱だった大熊町大川原地区の災害公営住宅に住む田中秀男さん(84)は揺れが収まるのを布団の中で耐えた。「震災の時よりも揺れが大きく感じた」と振り返った。
震度6弱を観測した福島市では、JR福島駅周辺のビルの外壁がはがれ落ちるなどの影響が出た。福岡市の30代男性会社員は出張で訪れていた。「予定通り仕事ができるか分からない」と不安な表情を浮かべた。
会津地方で最大となる震度5弱の揺れだった猪苗代町にある世界のガラス館では約2万5000点のガラス工芸品のうち、イタリア製などの約100点が割れた。