斉藤鉄夫国土交通相は19日、今回の地震で全面通行止めとなった399号国道・伊達橋(福島県伊達市、全長288メートル)を視察し、早期の応急復旧に加え、架け替えを含めた恒久対策も検討する意向を示した。橋りょうは東西方向に約40センチ、南北方向に約20センチずれており、通行再開に向けた応急復旧だけでも2~3年かかる見通し。
同行した内堀雅雄知事は東日本大震災、台風19号災害、昨年の福島県沖地震、16日夜の地震と立て続けに被災している現状を説明。応急対策だけでなく、架け替えを念頭にした恒久対策を求めた。斉藤国交相は「国交省を挙げて全力で取り組む」と応じた。財源の確保などを含め新たな政治課題となる。
阿武隈川に架かる伊達橋は伊達地方と福島市方面をつなぐ生活、物流、救急の要衝。橋の付近は1日当たり約1万4千台の通行量がある。ただ、1967(昭和42)年8月の完成で老朽化している。今回の被災で上流や下流の橋への迂回を余儀なくされている。