JR東日本水戸支社はJR水郡線の車内に、自転車を分解や収納をせず持ち込める「水郡線サイクルトレイン」の対象駅を29日から増やし、無人駅の磐城塙駅(福島県塙町)と磐城棚倉駅(福島県棚倉町)でも乗り降りできるようにする。無人駅での運用は初めてで、両駅を実証実験モデルに効果や安全性を検証し、対象駅の拡大を目指す。21日、発表した。
水戸支社によると、県南地方はサイクリングによる町おこしに熱心で、利用可能駅の拡大を求める声が寄せられていた。福島県内の対象駅は導入済みの磐城石川駅(福島県石川町)と合わせ、3駅となる。
土日祝日のみの利用で、専用ウェブサイトから事前登録が必要。24日午前10時に受け付けを始める。サイトに詳細を掲載している。
水郡線サイクルトレインは実証を経て、昨年4月に本運行を始めた。実施区間は上菅谷(茨城県那珂市)―磐城石川駅間と上菅谷―常陸太田(茨城県常陸太田市)駅間。茨城県側では4駅が対象となっている。
■駅起点に自転車周遊イベント 来月1日から福島県いわき市、南相馬市
JR東日本水戸支社は福島、茨城両県の駅を起点に周辺の観光地を自転車で巡るイベント「駅からサイクリング」を5月1日に始める。企画した8コースのうち、福島県内にはJR常磐線沿線の福島県いわき市に10キロ、南相馬市に20キロのコースを設ける。21日、発表した。
デジタル観光ツアーアプリ「スポットツアー」を活用し、アプリ内に各コースを表示する。衛星利用測位システム(GPS)で利用者の位置情報を把握し、完走者にアプリ内でデジタルスタンプを贈る。
いわきと南相馬のコース設定には両市も協力した。いわき市では四ツ倉駅を起点に四倉海岸や波立海岸などを巡る。南相馬市は鹿島駅から真野川サイクリングロードを通る。両コースの実施期間は7月31日まで。水戸支社は10~12月にもコースを企画する。