第50回衆院選は15日、公示される。3区で立候補を断念した前職の後継として調整が進んでいた自民党の前職上杉謙太郎氏(49)=当選2回、比例東北=は13日、無所属での立候補を正式表明し、県内各選挙区の戦いの構図が改めて固まった。「政治とカネ」の問題への対応や経済対策などが大きな争点になる見通し。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の加速や人口減少抑止などの施策も問われる。27日に投開票される。
今回から小選挙区の区割りが改定され、県内の選挙区は一つ減って4選挙区となる。各選挙区への立候補予定者は以下の通り。自民党の前職1人と新人2人、立憲民主党の前職3人と新人1人、共産党の新人3人、諸派の新人1人、無所属の前職1人の合わせて12人が立候補を予定している。
本県在住の比例東北の単独候補として自民が新人1人、立民が前職1人、公明が新人1人をそれぞれ擁立する。各党とも比例代表の名簿と順位を近く発表する。
震災と原発事故から13年余りが経過し、第2期復興・創生期間は来年度で終了となる。道半ばとなっている今後の復興の在り方について各党や候補者が論戦を展開する選挙となる。県外への人口流出を止め、活力ある県土をつくるための具体策にも有権者の関心が集まる見込み。
新内閣発足から26日後の投票日設定は戦後最短の日程で、各陣営は短期決戦に向け、準備を進めてきた。
■上杉氏立候補表明 本県3区「小選挙区で審判」
3区に無所属で立候補を表明した上杉謙太郎氏は、自民党の派閥裏金問題を受け11日に比例代表での立候補の辞退を表明したばかり。小選挙区への立候補に「党に投票してもらう比例代表では辞退する形でしかけじめをつけられなかった」と述べ、「個人」の名前を書く小選挙区で改めて有権者の審判を受けたいとの意向を示した。自民党の公認申請の期限は過ぎている。
3区では立憲民主党の前職小熊慎司氏(56)、共産党の新人唐橋則男氏(63)が立候補を予定している。
【県内4小選挙区の立候補予定者】
◆1区
亀岡 偉民69自民 前⑤
金子 恵美59立民 前③
◆2区
根本 拓38自民 新
玄葉光一郎60立民 前⑩
丸本由美子62共産 新
高橋 翔36諸派 新
◆3区
小熊 慎司56立民 前④
唐橋 則男63共産 新
上杉謙太郎49無所属前②
◆4区
坂本竜太郎44自民 新
斎藤 裕喜45立民 新
熊谷 智44共産 新
【本県在住の比例東北立候補予定者】
小林 文紀63自民 新
馬場 雄基31立民 前①
佐々木伸和43公明 新
※敬称略。左から氏名、年齢、所属政党などの順。前は前職、新は新人。丸数字は当選回数。