28日午前2時5分ごろ、自民党の新人根本拓さん(38)に比例東北での復活当選の一報が入ると、福島県郡山市七ツ池町の選挙事務所は歓喜に包まれた。万雷の拍手で迎えられた根本さんは「一緒に未来を切り開こうという意志が押し上げてくれた」と支援者に感謝した。
厚生労働相などを務めた衆院議員の父匠さん(73)の引退を受けて立候補した。「政治とカネ」を巡る党への逆風や世襲批判に対し、国際弁護士として腕一本で海外の企業や国際機関に勤務した実績と世代交代の必要性を愚直に訴えた。企業や農家の支援、子育てと仕事を両立できる社会づくりなどを掲げた。企業・団体の代表者や学生らとの対談を生配信するなど地域と向き合う姿勢が共感を呼んだ。
小学5年で都内の学校に転校する際、「必ず世界の星になり、郡山に帰ってきます」と全校生の前で宣言した。育ててくれた古里への感謝を胸に、生きがいや誇りを持って輝ける地域づくりに力を注ぐと誓う。「10年、20年先を見据え、福島の復興を成し遂げたい」と言葉に力を込めた。