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衆院選福島県内小選挙区当選1区 立民・金子恵美さん 「命と暮らし」を守る

2024.10.28 06:43
4回目の当選を決め、支持者と喜びを分かち合う金子さん(中央)

 立憲民主党の前職金子恵美さん(59)は早々と当選を確実にした。福島市鎌田の選挙事務所に吉報が届くと、集まった支持者は大きな拍手で祝福した。金子さんは「物価高などに苦しむ国民の生活を変えていく大きな一歩になる」と感極まって声を震わせた。

 自民党の前職と4度目の対決となった。「本気の政治改革を実現する」と県都・福島市を含む県北地方一円で訴え続け、派閥の裏金問題に揺れる与党への批判票を一手に集めた。力を入れた交流サイト(SNS)での発信には「清く正しくまっすぐに」とのハッシュタグを付け、自身の政治姿勢を示した。

 体が不自由な妹との暮らしを通し、障害者や生活困窮者に寄り添う政策の必要性を痛感している。給付型奨学金の拡充や地域の医療・介護体制の充実などを重点的に主張し、支援の輪を広げ続けた。

 「安心できる国づくり」を進めるのが政治家の使命と常々、考えている。「命と暮らしを守る本当の政治を取り戻す」とまっすぐ前を見据えた。


■1区戦いの跡 金子氏 政権批判票固める

 立憲民主党の前職金子恵美氏が政権への批判票を手堅くまとめ、自民党の前職亀岡偉民氏との一騎打ちを制した。

 県内小選挙区で唯一、共産党が候補者を立てず、党県委員会は金子氏を自主的に支援した。実質的に野党候補が一本化され、金子氏が政治資金の裏金問題などで現政権に不満を持つ有権者の受け皿になった。区割りの改定により選挙区となった二本松、本宮、大玉の3市村では自らが非常勤講師を務めていた旧福島介護福祉専門学校の教え子との縁を生かし、「口コミ作戦」などを繰り広げて支持を掘り起こした。草の根的な活動で輪を広げてきた支援者とともに無党派層の取り込みにも総力を注いだ。

 亀岡氏は本県復興をさらに前進させるためには与党議員が必要だと重ねて主張した。比例重複なしの背水の陣で臨み、農業や商工業関連団体や選挙区内の市町村長らを後ろ盾に組織戦を展開した。閣僚も相次ぎ応援に入ったが、政権への批判を抑え切れなかった。(本社報道部・本間翔)