X メニュー
福島のニュース
国内外のニュース
スポーツ
特集連載
あぶくま抄・論説
気象・防災
エンタメ

避難指示地域の新資料並ぶ 東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉町)が常設展示を更新

2025.03.02 10:36
資料を新装し、長期避難による人口や教育環境への影響を伝える展示

 福島県双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館は1日、常設展示を更新した。インバウンド(訪日客)に対応するため展示物の解説文を多言語で対応可能にした。新たな資料を展示し、東京電力福島第1原発の廃炉に向けた現状や、長期化する原子力災害の影響を示している。

 例年3月を前に、展示内容を更新させて被害状況や復興の現状を伝えている。展示室のQRコードを読み込むと英語、中国語、韓国語、日本語の各言語で解説文を利用できる。

 避難指示が出た地域の人口推移や小中学校の再開状況などに関する新たな資料を並べた。第1原発の事故直後と現在の写真を比較できるようにし、廃炉の経過を表で示している。

 避難に伴い家畜を安楽死させる資料に残されたメモ書きなど、実物展示24点を追加して総展示数は約300点となった。清水一郎副館長は「現状や廃炉への道のりなど、正しい知識を身につけてほしい」と話す。

 エントランスのレイアウトも変え、いすを増やして図書資料を見やすくした。福島イノベーション・コースト構想推進機構が東京大と実施する福島国際研究教育機構(F―REI、エフレイ)研究事業の一環。