東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被害を受けた阿武隈山地の再生を目指す植林活動は16日、福島県田村市都路町で行われた。
NPO法人「あぶくま山の暮らし研究所」の主催。豊かな山を取り戻し、次世代へとつなぐ、150年先を見据えた取り組みの一つ。植林活動は5回目で、町民有志のほか、未来を担う子どもたちも初めて参加した。
植林は市内都路町古道字芹ケ沢地内で実施した。国道288号沿いで、地域住民はじめ、通行人にも生育を見守ってもらおうと場所を選んだ。
住民有志はじめ、地区の子どもら合わせて約50人が参加した。育つと30メートルから50メートルになるというメタセコイア(アケボノスギ)をはじめ、イロハモミジ、イチョウ、コブシなどを植えた。雪や雨の降る中、参加者は力を合わせて木々を植え、里山の復活を思い描いていた。
作業後は、同NPO事務所で、おにぎりやもつ煮などを味わい、交流した。都路地区で活動する集落支援員の報告会も開いた。少子高齢化に伴う地域の現状を伝え、課題解決策などついて意見交換した。