▽準々決勝 いわき光洋6-3磐城
【評】終盤に粘りを見せたいわき光洋が磐城に逆転勝ちした。いわき光洋は1点を追う七回、高田の適時打で追い付くと、斎藤の犠飛などで4点を奪った。先発松本は129球で完投。磐城は三回に3安打で2得点したが、その後は打線が振るわなかった。
夏の福島大会1回戦でもぶつかった、いわき勢同士の対決は、今回もいわき光洋に軍配が上がった。七回に同点打を放ち、主将として実力を示した高田力は「本当にうれしい。みんなでつかんだ勝利」と満面の笑みを浮かべた。
1回戦から起用が続く主戦松本翔が磐城打線に苦しめられ、1点リードを許したまま終盤を迎えた。七回裏1死一、三塁の好機に4打席目を迎えた高田。「絶対に打ってチームを引っ張る」。気持ちを奮い立たせ、低めに来た直球をフルスイング。ライナー性の打球を中堅前に落とし、同点とした。リードオフマンの適時打で試合のペースを握ると四球による押し出しや暴投、斎藤大智の中堅への犠飛も合わせてこの回一挙4得点で突き放した。
「自分たちは強い。ピンチをチャンスと思って楽しもう」。新チームが始動してから、高田は部員に呼びかけてきた。4強入りが懸かった、支部優勝校との対戦は苦しい場面もあったが、光洋ベンチの選手は笑顔を絶やさず、勝利を呼び込む流れをつくった。
同校初となる秋の東北大会出場まであと1勝。「チームの強みは粘り強さ。最後まで一丸で戦う」と主将としてナインをけん引する覚悟を示した。
▼磐城・渡辺陽向(先発し6回⅓を投げ5失点)ピンチの場面で粘り強い投球ができず悔しい。主将として投打でチームを引っ張り、勝たせていきたい。