福島県文化振興財団は、障害の有無にかかわらず誰もが文化芸術を楽しめる社会の実現を目指し、一昨年から取り組むバリアフリー公演に加えて研修会や特別支援学校訪問事業などを始める。財団の取り組みをより広く発信するとともに、県内のホール職員、文化・福祉・社会教育関係者、アーティストらにも障害者の文化芸術体験について考えてもらう。24日に発表した。
3カ年計画で「ふくしま舞台芸術バリアフリー推進プロジェクト」と銘打ち実施する。今年度は研修会を10月10、17の両日に福島市市民センターで開く。専門家らを講師に、即興演劇(インプロ)や舞台手話通訳のワークショップ、障害のある子どもに向けた授業案づくり、多文化共生や合理的配慮に関する座学を繰り広げる。
12月19日に手話通訳や字幕を取り入れたバリアフリー公演をいわき市のアリオスで開く。公演には県内の特別支援学校の生徒や、11月に開かれる聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」の選手を招く予定。特別支援学校には事前に財団職員らが訪れ、演劇体験などを実施する。子どもたちが公演を楽しめるよう上演の流れなどを知ってもらう。
来年度以降も県内のさまざまな地域で研修会や公演を実施する方針。
■研修参加者を募集 3日まで
財団は研修会の参加者を10月3日まで募っている。ホールや自治体の職員、アーティスト、団体関係者らを想定しているが、一般の受講も可能。
参加無料で定員40人。申し込みはQRコードか、とうほう・みんなの文化センター(県文化センター)管理事務所へ。