新チーム同士がぶつかり合った第77回秋季東北地区高校野球福島県大会は、新たな世代となった聖光学院が投打ともに高い実力を示した。一方、日大東北が7年ぶりの決勝に進出した上、学法石川も準決勝で聖光学院に肉薄。部員が少ない中でも勝ち上がった、いわき光洋と磐城をはじめ公立4校が8強入りするなど夏に続き勢力の変化を感じさせる大会だった。
聖光学院は初戦の2回戦、3回戦、準々決勝を零封勝ち。学法石川との準決勝は六回に一時逆転されたが、九回に本領を発揮して1点差で競り勝った。
準優勝の日大東北は東日大昌平との1回戦を中盤以降の猛攻で逆転勝ち。接戦への強さを見せ付け、ノーシードで勝ち上がった。3位の学法石川は準々決勝までコールドで勝ち進み、高い打力を示した。
県高野連の木村保理事長は「今大会は守備力の差が勝敗を分けた。象徴するように本塁打がランニング本塁打一本のみだった。投手は夏を経験した選手が多く、全体的に仕上がりが良かった」と講評した。
明治神宮大会の出場権を懸けて熾烈(しれつ)な戦いに挑む聖光学院、日大東北、学法石川。上位に勝ち進み、選抜大会(センバツ)への可能性を高めてほしい。(取材班)