県内有数のそば産地として名高い喜多方市山都町。地域産業を若い力で盛り上げようと、そば打ちに興味のある生徒が集まり、二〇一五(平成二十七)年に創部した。期間限定で「高校生そばの店 チャレンジショップ」を市内の繁華街に開店するなど、地域のにぎわいづくりにも貢献している。
部員は週一回、放課後の時間を利用して技術向上に励んでいる。そば打ちには水回し、練り、延ばし、切り、ゆでと多くの工程がある。その日の気候や湿度を考えながら作業する。部員同士で話し合いを重ね、試行錯誤を繰り返しながら腕を磨いている。
二〇一六年からは地元のそば祭りにも出店するようになり、地域の人々と交流する機会が増えてきた。国の重要伝統的建造物群保存地区にある市内の建物に開設したそば店も好評だった。そば打ち愛好家らが段位取得を目指して参加する全麺協素人そば打ち段位認定山都大会にも毎年出場。部員全員が二段位、もしくは初段位に合格するなど努力を重ねている。
三年生部員の中には卒業後、そば店への就職が決まった部員もいる。鈴木愛大(まなと)さん(18)は「失敗と成功を繰り返しながら、味の向上を目指している。地域の皆さんに『おいしい』と言ってもらえるそばを今後も提供したい」と意欲を見せる。
◆そば部◆▽設立=2015(平成27)年4月▽部員=6人▽住所=喜多方市山都町上ノ山平4299の1(学校)▽電話番号=0241(38)2018(学校)