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学生金賞 日大工学部土木工学科コンクリート工学研究室(郡山)

2020.03.10 16:13

 地域住民と学生の協働による道づくり、橋を守る活動を展開している。予算をかけず地域インフラの長寿命化を目指して簡易なメンテナンスを続けている。
 戦後の高度経済成長期に集中的に整備された道路、橋などの老朽化が社会問題になっている。「地域の道路や橋は地域住民で守る」。大学一年から八年間にわたり活動に関わっている浅野和香奈客員研究員(26)が中心となり、学生と住民が清掃・点検に直接関わるシステム作りを実践してきた。岩城一郎教授(56)の指導を受けている。
 二〇一二(平成二十四)年から、平田村の村道で住民と学生が現場実習を行っている。村側が資材を提供し、住民が作業に汗を流す。研究室は丈夫で長持ちする簡易コンクリート舗装の技術を教え、生活道路を整備している。翌年からは南会津町で、住民による「橋守」の活動に関わっている。町が管理する橋の上の土や草、コケを取り除く。排水弁を清掃し、コンクリートの大敵といわれる水が橋にたまらない方法を教えている。現在は同町のほか平田村、郡山市、葛尾村をはじめ宮城県内や東京都内などの計十三市町村で展開している。
 浅野さんは「住民が生活する上で、道路や橋は大事な存在。地域の方々が関心や愛着を抱くよう、取り組みを広げたい」と言葉に力を込める。
◆コンクリート工学研究室◆▽設立=2004(平成16)年▽学生数=23人▽住所=郡山市田村町徳定字中河原1(学校)▽電話番号=024(956)8716(コンクリート工学研究室)