伊達市との連携事業の一環で、市内旧伊達町の空き店舗を改修し、地域の活性化に貢献している。
商店街で空き店舗の利活用を検討していた商店主や住民の要望を受けて、二〇一九(令和元)年五月に事業をスタートさせた。住民から空き店舗の活用方法などを聞き取り、カフェなどとして使える新たな空間づくりを目標に掲げた。具体的なデザインや施工方法の案を練った。情報ビジネス学科長の木村信綱教授(40)や同学科の非常勤講師で建築家のアサノコウタ氏の意見を参考にした。
改修では空き店舗で物置となっていた和室の古い畳を剥がし、ふすまを塗り替えた。新たな部屋に使う材木を採寸、切断し、棚などの家具を作った。作業が進むに連れて、周辺の住民が参加するなどし、交流が深まっていった。
空き店舗は二〇一九年九月、多目的スペースに生まれ変わった。誰もが立ち寄れる場所との願いを込めて「ふらっと」と命名した。現在は住民が交代で店を出し、地域に、にぎわいが生まれている。
今後は多目的スペースのホームページを作成するなどして、取り組みを後押しする考えだ。中心的に活動した佐藤翔さん(21)=二年=と斎藤千絵さん(19)=同=は「手作りの空間が地域の人々にさらに活用されるよう、知恵を絞りたい」と構想を膨らませている。
◆情報ビジネス科◆▽設立=2002(平成14)年4月▽学生数=107人▽住所=福島市本町2の10(福島駅前キャンパス)▽電話番号=024(515)3221(福島駅前キャンパス)