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学生奨励賞 岩瀬農高農福連携専攻班(鏡石)

2020.03.10 15:52

 学校周辺にある福祉事業所の利用者らと、地元の耕作放棄地などで農作業を行った。担い手不足という農家の抱える課題と、障害者の就労問題の解決を目指している。

 ジャガイモやサツマイモ、白菜、ダイコン、タマネギなど栽培しやすく、収益が見込まれる農作物を選定した。作業内容や農機具の使い方を分かりやすく説明。作業には分担制を取り入れ、障害者が興味のある仕事を担当できるように工夫した。

 取れた農作物は主に、福祉事業所が販売している弁当などで使用した。同校が手掛ける子ども食堂の食材の一部として利用したほか、地域住民や地元飲食店にも販売した。

 農作物を使ったレシピ開発にも力を入れ、事業所が扱うお弁当の献立に豚汁やサラダ、クッキーを提案した。鍋やおでん、夏野菜カレーなど季節の献立を考案し、収益を確保できるように努めた。

 研究リーダーの角田沙輝(さき)さん(18)=三年=は、目を輝かせながら農作業に励む施設利用者の姿が印象的だったという。農福連携の活動が拡大するには、農家や地域住民に障害者への理解が広がる必要があると訴える。「個人の特性を作業に生かし、誰もが参加できる農業の在り方を模索していきたい」。住民と手を取り合い、地域課題を解決する姿を思い描く。

◆農福連携専攻班◆▽設立=2018(平成30)年4月▽研究リーダー=角田沙輝▽学生数=9人▽住所=鏡石町桜町207(学校)▽電話番号=0248(62)3145(学校)