東京電力福島第一原発事故に伴い全町避難が続く福島県双葉町は1日、生活再建や移住定住の促進などを図る「町空き家・空き地バンク」事業を開始した。
町が設立したまちづくり会社「ふたばプロジェクト」が業務を担う。建物や土地の賃貸、売却などを希望する物件所有者の登録のため、専用のウェブページを立ち上げた。ふたばプロジェクトのホームページからアクセスできる。
ふたばプロジェクトは、空き家・空き地の登録情報の公開や物件所有者と利用希望者のマッチングなどを行う。町は県宅地建物取引業協会と協定を結ぶ予定で、同協会の取引事業者が相談役となり交渉や契約に向けた物件所有者のサポートを担ってもらう。
現状では町内の帰還困難区域のうち、7月以降の避難指示解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)の土地や建物が対象。拠点内でも山林や農地などの居住ができない案件は対象外となる。
ふたばプロジェクトの宇名根良平事務局長は「町の復興のため多くの物件登録をお願いしたい」と呼びかけている。