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処理水海洋放出計画「安全確認」の報告書案公表へ 福島県と大熊、双葉両町などでつくる技術検討会

2022.07.23 09:40

 福島県と福島第一原発が立地する同県大熊、双葉両町などでつくる県原発安全確保技術検討会は、処理水の海洋放出計画の技術的な安全性を確認したとする報告書案を週明けにも公表する方針を固めた。規制委による計画認可を受け、県と両町は本格的な工事着工を了解するかどうかを近く決めるが、その判断材料になるとみられる。

 関係者によると、事務局が公表予定の報告書案には東電への「要求事項」も盛り込まれる見込み。処理水に含まれる放射性物質のうち、人や環境への影響が比較的小さい核種についても測定することや、トラブルや災害が発生した際に処理水が大量に漏れて環境への影響が拡大しないよう対策を講じることが柱。安全最優先での工事の実施、県民目線の分かりやすい情報発信なども求める。

 検討会は東電が昨年12月に計画の事前了解願を県と両町に提出して以来、5回にわたって会合を開き、主に技術面を議論してきた。協議結果に加え、計画が原子炉等規制法や処理水処分の政府方針に適合していることから、安全性に問題はないとの結論に至ったもようだ。

 県や地元市町村に有識者を加えた県廃炉安全監視協議会は26日にも会合を開き、検討会の報告書案について協議する。検討会は会合で出た意見を踏まえて報告書を正式決定し、県と両町に通知する。

 東電は県と両町の同意が得られ次第着工する方針。