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【福島県知事選】現新一騎打ち 2期8年の内堀県政に審判

2022.10.14 10:16

 13日に告示された知事選は当日になって新人1人が立候補を取りやめたことで、現新一騎打ちの構図となった。共産党と社民党を除く与野党が相乗りで支援する現職内堀雅雄候補に、共産党の推薦を受けた新人草野芳明候補が挑む。2期8年にわたり本県復興と地方創生に取り組んだ内堀県政に対し有権者の審判が下る選挙となる。

 内堀候補は6月定例県議会の冒頭で3選立候補を表明した。自民、公明、立憲民主、国民民主各党の県組織が支援に回った。連合後援会、農業、商工業、建設業、医療関係などの団体が連携して組織戦を展開する。

 ただ、これまでの「オール福島」の体制とは異なる。社民党県連は2018(平成30)年の前回、2014年の前々回は内堀候補を支援したが、今回は自主投票とした。処理水海洋放出を巡る内堀候補の対応を容認できないとしている。

 草野候補は共産党県委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」の要請を受け、9月末に立候補を表明した。福島第1原発の処理水の海洋放出中止、学校給食の無料化などの公約を掲げる。

 内堀陣営は、約65万票を獲得した前回を超える66万票の得票を掲げる。幹部の1人は「有権者の信任を得たと言えるだけの票数が必要だ」と語気を強める。対する草野陣営は県政刷新を前面に打ち出し、現県政の批判票の取り込みを目指す。幹部は「国の言いなりの県政に終止符を打つため全力で戦う」と張り切る。

 知事選の一騎打ちは2010年以来。当時は民主、自民、公明、社民各党が支援する現職と共産党公認の新人が戦い、投票率は42・42%で過去最低となった。直近2回の知事選は45%程度にとどまっており、有権者の関心をどこまで高められるかが注目される。