東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で避難区域が設定された福島県の市町村を歩き、復興の状況を確認するとともに地域の魅力に触れるフットパス事業「歩いて楽しむ復興探求事業」が始動した。14日、川内村コミュニティセンターでキックオフセミナーが開かれた。住民目線でコースを作り、イベントを開催し、風評払拭(ふっしょく)と地域活性化、移住定住につなげる。
フットパスは英国発祥。森林や田園地帯、古い街並みなど、昔からある風景を楽しみながら歩くことができる小路をいう。事業は県観光物産交流協会主催。田村、南相馬、川俣、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、飯舘の12市町村が対象。
4年計画で、今年度は「あぶくまロマンチック街道」として広域連携してきた田村、川内、葛尾の3市村で実施する。ワークショップを開き、住民の意見を取り入れながら、5~6キロの暫定コースを設け、実際に歩くイベントを行う。来年度以降、他市町村でコースをつくり、将来的に「ふくしま浜街道トレイル」と連携していく。
キックオフセミナーには約30人が出席した。県観光物産交流協会の守岡文浩理事長があいさつした。日本フットパス協会の尾留川朗理事、西郷村地域おこし協力隊の北浦鑑久さんが講話した。