東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興を進める福島県富岡町に、フラワーショップを備えたフランス料理レストランが完成し、今月下旬のオープンを目指している。桜の名所・夜の森地区にあり、新たな観光スポットとして期待を集める。
店舗名はカフェ・レストラン&フラワーショップ「RaFand(ラファンド)」。「Rough and Off Road(荒れて外れた道)」を短縮した造語で、復興への厳しい道を進むための基礎になる―との願いを込めた。
JR常磐線夜の森駅の西側の水田跡地に、デザイン性の高い洗練された建物が際立つ。太陽光発電事業を展開する一般社団法人富岡復興ソーラーの委託を受けた株式会社ラファンドが運営する。
安心安全をテーマに地元食材を中心にフレンチと和食を組み合わせた料理を提供する。ランチは3コースを用意、ディナーは予約制。富岡復興ソーラーが支援する夜の森ローズガーデンで育てたバラを展示・販売する。
9、10の両日、モニターの試食会を開催している。常磐ものヒラメや福島牛など地元食材を使った料理を振る舞い、率直な意見を聞いている。福島相双復興推進機構が開業準備に協力している。
遠藤美音社長は「夜の森に芽生えた小さな木の芽を大きく育てていきたい」と語った。
住所は富岡町本岡字清水前399。