東日本大震災から丸12年を迎えるのを前に、福島県相馬市の磯部小と磯部中の児童生徒計50人は10日、津波被災地に立つ磯部地区の震災慰霊碑を訪れた。子どもたちは、犠牲になった住民を追悼するとともに震災の記憶や防災意識を後世に伝えていくとあらためて誓った。
両校は毎年3月11日を前に、それぞれ慰霊式や「防災の集い」を行っている。今年は初めて、各校での式終了後に児童生徒が合同で慰霊碑前に集まった。
高台にあるそれぞれの校舎から坂を下り、約700㍍離れた慰霊碑まで歩いた。全員で黙とうし、磯部小の永井崇校長と伊藤慶人さん(6年)、磯部中の高瀬永志校長と蛯原里桜さん(3年)が献花した。伊藤さんと蛯原さんは、ともに「亡くなった地域の人々のためにも、私たちが元気で強く生きていくことが磯部の未来につながる」と話した。