東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、福島県浪江町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示は31日に解除される。復興のさらなる加速化や住民の帰還が期待される。町は避難指示解除時刻の午前10時に記念式典を行う。
町の復興拠点は室原、末森、津島3地区の計661ヘクタール。「文化的な価値のある施設」の陶芸の杜おおぼりと、大堀相馬焼の里も含まれる。1月1日現在、329世帯、897人が住民登録している。昨年9月から住民の準備宿泊が始まり、29日時点で12世帯22人が申請している。
復興拠点の解除に向け、町は国や県と連携し、除染や生活環境の整備を進めてきた。津島地区では町津島支所の業務を昨年4月に再開させたほか、支所近くには10戸の町営住宅を新設した。室原地区では避難所や駐車場を備えた防災拠点の工事が進み、2024(令和6)年2月の供用開始を目指している。