東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で途絶えた営農の再開と産業再生を目指し、福島県楢葉町が町内前原に整備した特産品開発センターが完成した。農産物を加工して付加価値の高い6次化商品を生み出し、町の新たな魅力を育む。
町はサツマイモの産地化に力を入れ、特産品に育てる取り組みを進めている。特産品開発センターでは、生産の中核を担う「福島しろはとファーム」が育てたサツマイモを使用し、干し芋や芋けんぴ、焼き芋などに加工する。震災前から特産品の一つとなっているユズをパウダーにする機器も備えた。敷地面積は2248平方メートルで、建物は鉄骨平屋造り。町振興公社が運営する。
開発した商品は町内の道の駅ならはなどでの販売を想定している。スーパーのマルトと浜通りの高校が取り組んでいる町内産サツマイモを使った商品開発のプロジェクトとの連携も視野に入れている。
28日に現地で落成式を行い、関係者にお披露目する。