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「陶芸の杜おおぼり」6月3日に再開 福島県浪江町の大堀相馬焼拠点施設

2023.05.20 09:32
6月3日に約12年ぶりに再開する陶芸の杜おおぼり=19日午前

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で休止していた福島県浪江町大堀地区の大堀相馬焼の拠点施設「陶芸の杜おおぼり」が6月3日、約12年ぶりに再開する。19日、町が発表した。町は将来的には資料館や陶芸のイベント会場として活用し、古里の伝統工芸を守り抜く。

 施設は登り窯や作品展示室、製土工場などを備える。外壁には大堀相馬焼を代表する技法「走り駒」の壁画が描かれている。震災と原発事故の発生前は大堀相馬焼協同組合が施設内に事務所を置き、作品を展示販売していた。建物や設備が損傷したため、町などが改修や除染を進めていた。

 施設は帰還困難区域に立地するが、特定復興再生拠点区域(復興拠点)に含まれ、3月31日に避難指示が解除された。大堀地区では震災と原発事故発生前は20軒超の窯元が操業していたが、現在はいずれも町外に避難や移転をしている。町は施設再開後も当面は作品を展示する場とし、将来的には陶芸教室や恒例行事の「登り窯まつり」の開催などを検討している。

 再開に合わせて6月3、4の両日は陶芸の杜おおぼりで「大せとまつり」が開かれる。同施設での開催は約13年ぶりとなる。

 大堀相馬焼協同組合の主催。組合に加盟する窯元が大堀相馬焼を展示・販売する。町の特産品も販売する。トヨタの水素燃料電池車「MIRAI」を使った電動ろくろの実演もある。

 時間は両日とも午前10時から午後3時まで。