東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出が始まって1週間となる中、中国からとみられる福島県内への迷惑電話は沈静化の動きが見えない。県と各市によると、29日だけで少なくとも1800件の電話があった。一部の自治体で急増したり、学校や文化施設などに関連施設に電話があるなど関係者は対応に苦慮している。
県よると、県庁には29日だけで、それまでの総数に迫る約1300件の電話があった。代表の番号に昼夜を問わずにある状況という。福島市でも29日、市役所や学校などに合わせて前日の3倍に当たる450件の迷惑電話があった。発信先は中国以外の国もある他、「処理水を流さないで。なぜ流したんだ」「日本の食べ物を食べられない」という旨の翻訳テープが流れるなど内容は多様になっているという。担当者は「29日の政府への緊急要望に反応しているのかもしれない。今後も状況把握に努める」と話した。
県警本部によると、本部や各署には29日昼までに107件の相談が寄せられているという。