福島県相馬市松川浦産のあおさ(ヒトエグサ)が欧州連合(EU)向けに輸出される。日本貿易振興機構福島貿易情報センター(ジェトロ福島)によると、東京電力福島第1原発事故発生後、県産の水産品がEU向けに輸出されるのは初めて。ジェトロ福島が11日、発表した。
今回輸出されるのは食品加工会社のマルリフーズ(相馬市)の冷凍のあおさ。今月中に100グラム入りのパック約1500個を海路で輸出する。オランダの企業が11月、電子商取引(EC)サイトで販売するほか、欧州各国で試食販売する予定。
ジェトロ福島が水産品の輸出促進支援事業として、7月にオランダのバイヤーを招いた。相馬市やいわき市で海産物を視察し、業者と商談してきた。あおさの風味の良さが評価された。
マルリフーズがEU向けにあおさを輸出するのは初。担当者は「福島を応援してもらいありがたい。今後、輸出事業に力を入れていく。スープやパスタの具材にして食べてもらいたい」と話した。